ゆっくり走るよ

ゆっくりバイク系ひとりオウンドメディア。 ヘンテコなバイクでツーリングしたりキャンプしたりしながら、バイクや旅の話をしています。

2021年09月

人柱
 
前回お伝えした通り、私のウラルはクラッチスプラインの摩耗が発覚し、部品の入荷待ちです。
ディーラーの話では現在日本には部品在庫が無く、修理の目処が立たない状況。

しかし、仮に部品があったとしても、前と同じ部品を使うなら、また前と同じ結果になるんじゃないの?と疑問が。

クラッチスプラインの摩耗はウラルでは割とメジャーなトラブルで、知り合いのウラルにも時々発生しているし、海外のコミュニティにも事例を見つけることが出来ます。
ウラルは毎年のモデル更新毎に改良を繰り返していますが、クラッチスプラインについては改良された記録が見つけられません。
ディーラーの見解では、クラッチスプラインの摩耗は走行距離や使用状況に相関関係が無いそうで、部品の品質にムラがあるのではないか、とのことです。

しかし、メジャーなトラブルなら、メーカーが対処しなくてもサードパーティやユーザーレベルで対処しようとする人が必ず出て来るはず、とウラルのクラッチ関連で検索してみると、ありました。


FullSizeRender
みんな大好きAliExpressに、対策品と思われるクラッチプレートを発見。
本来は長江サイドカー用のようですが、ウラルも長江もBMWのパクリなので、この辺りはBMWも含めて共通で使えるようです。パクリ最高!(錯乱)
しかもお値段、何と6千円台、しかもクラッチスプリング付き、海外送料込み。
恐るべし中華。

この対策品クラッチプレートの最大の特徴はダンパーを搭載していること。
トラックなど、自動車のクラッチによく見られる構造です。
クラッチが繋がった時に、ダンパーが吸収することでクラッチへの衝撃を緩和します。

FullSizeRender
ウラルの純正部品では、2枚のプレートで1枚の中間プレートを挟んだ構造になっており、中間プレートの分だけスプラインとの接触面積が少なくなり負荷が集中し易いのではないかと考えます。

対策品では中間プレートが省略された一体構造で、スプラインの接触面積が広いので、負荷が分散されると思われます。
中間プレートが無い分、クラッチの軽量化にもなりそうです。
ダンパー搭載によりスプラインへの攻撃もいくらか緩和されるでしょう。

と言う訳で、早速ポチっと。
何せ6千円なので、最悪捨てちゃっても惜しくないので、ここはチャレンジです。
到着まで二週間程度という話だったんですが、何と8日で到着しました。

IMG_6390
中華製品にありがちな小汚い梱包で届きました。
中身さえ無事ならどうでも良い。

IMG_6368
意外と丁寧な作りで、心配していた錆や汚れ、変形はありませんでした。

FullSizeRender
直径は18センチ。

FullSizeRender
厚みは14ミリ。

FullSizeRender
ライニングの溝の深さは1ミリ。
溝が無くなったら交換時期だと思うんですが、1ミリで何キロ走れるんでしょうか。

このクラッチプレートを早速ディーラーに持ち込みました。

FullSizeRender
私のウラルはこの状態。

FullSizeRender
ギヤボックスに取り付けてみたところ、スプラインの精度は良さそうでした。

FullSizeRender
フライホイールに仮組みしてみました。
寸法上も問題は無さそうでした。

目視では特に問題は見つからなかったので、発注しているメインシャフトが到着次第、このクラッチプレートを組み付けて貰うことにしました。

耐久性とか走行可能距離とか気になることは多いですが、もし使用に耐えるなら儲けもんです。
全国のウラル乗りの皆さん、続報にご期待下さい(笑)


小型自動二輪
 
近年、手軽な移動手段として原付二種が人気です。
50cc超125cc以下の二輪車である原付二種は、原付に課せられている30キロ制限や二段階右折、第一車線の走行などの制限がありません。
自動車専用道路は通行出来ませんが、一般道では交通の流れに乗れるので利便性が高いのが特徴です。
自動車保険のファミリーバイク特約が利用出来るので、新たに任意保険に加入する必要が無い事も利点です。

さて、原付二種を運転するために小型限定普通自動二輪免許を取得する人も多いと思います。
小型限定普通自動二輪免許は125cc以下の自動二輪車(側車付を含む)が運転できる免許の事です。

では、ここでクイズ。
次の問いに○か×かで答えてみて下さい。


問1.全ての小型自動二輪車は、高速自動車国道を通行出来ない

問2.小型限定普通自動二輪免許があれば、全ての原付二種が運転できる














では、回答です。


答1.×

答2.×


これらの理由は過去にも当ブログで取り上げましたが、改めて解説します。






125cc以下でも高速道路を通行出来る訳


問1.全ての小型自動二輪車は、高速自動車国道を通行出来ない
答1.×

小型自動二輪車とは、道路交通法施行規則第二十四条で、

総排気量については〇・一二五リットル以下、定格出力については一・〇〇キロワット以下の原動機を有する普通自動二輪車
と定義しています。
また、普通自動二輪車とは、道路交通法施行規則第二条で、
二輪の自動車(側車付きのものを含む。)で、大型特殊自動車、大型自動二輪車及び小型特殊自動車以外のもの
と定義しています。

一方で、道路運送車両法第二条では、自動車を、
2 この法律で「自動車」とは、原動機により陸上を移動させることを目的として製作した用具で軌条若しくは架線を用いないもの又はこれにより牽けん引して陸上を移動させることを目的として製作した用具であつて、次項に規定する原動機付自転車以外のものをいう。
としていて、原動機付自転車は自動車に含まれません。
道路運送車両法施行規則第一条では、原動機付自転車を、

(原動機付自転車の範囲及び種別)
第一条 道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号。以下「法」という。)第二条第三項の総排気量又は定格出力は、左のとおりとする。
一 内燃機関を原動機とするものであつて、二輪を有するもの(側車付のものを除く。)にあつては、その総排気量は〇・一二五リツトル以下、その他のものにあつては〇・〇五〇リツトル以下
二 内燃機関以外のものを原動機とするものであつて、二輪を有するもの(側車付のものを除く。)にあつては、その定格出力は一・〇〇キロワツト以下、その他のものにあつては〇・六〇キロワツト以下
2 前項に規定する総排気量又は定格出力を有する原動機付自転車のうち、総排気量が〇・〇五〇リツトル以下又は定格出力が〇・六〇キロワツト以下のものを第一種原動機付自転車とし、その他のものを第二種原動機付自転車とする。
としていて、125cc以下の二輪車(側車付きを除く)と定めています。


また、高速自動車国道法第二条では、自動車を、
4 この法律において「自動車」とは、道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第二項に規定する自動車をいう。
と定義していて、道路運送車両法上の自動車しか通行することが出来ません。
従って、道路運送車両法上の自動車では無い原付二種は高速自動車国道を通行することが出来ません。

時々「小型限定普通二輪免許では高速自動車国道を通行できない」との主張を見かけますが、運転免許の条件には高速自動車国道通行の可否は規定されてないので、小型限定普通二輪免許でも問題なく通行出来ます。
あくまで乗っている車両が原付(一種、二種)だから通行出来ないのです。

では、小型限定普通自動二輪免許で運転できる自動車とは何でしょうか。

小型限定普通自動二輪車免許で運転できる車両は次の通りです。
  • 125cc以下の普通自動二輪車
  • 小型特殊自動車
  • 原動機付自転車(50cc以下)

この中で自動車は普通自動二輪車と小型特殊自動車ですが、小型特殊自動車は法定最高速度が35キロなので最低速度50キロである高速自動車国道を通行出来ません。
125cc以下の原付二種が高速自動車国道を利用出来ないのだから、全ての車種で利用出来ないように思われますが、実は125cc以下の普通自動二輪車は原付二種だけではありません。

IMG_5556
125cc以下の原付二種にサイドカーを装着すると、道路運送車両法では「側車付二輪自動車」に区分が変更されます。「側車付二輪自動車」は自動車の区分なので高速自動車国道を通行できます。
ナンバープレートは軽二輪の白いプレートに変更されます。
同様に、125cc以下の原付二種を改造したトライクも「側車付二輪自動車」の区分となり、高速自動車国道を通行できます。
ここで言う「側車付二輪自動車」とは道路運送車両法上の区分の名称であって、いわゆるサイドカーの意味ではありませんので注意が必要です。

困った事に、この事は当の高速道路会社ですら理解しておらず、例えばNEXCO東日本のウェブサイトにはこんな記述があります。
FullSizeRender
この件についてNEXCO東日本に問い合わせましたが、全く理解しておらず「警察からの指示」と言って全く取り合ってくれませんでした。
もちろん警察がそんな指示はするはずがありませんし、通行を拒否された場合は「道路会社を指導する」(警視庁交通相談)と言っています。
なお区分については料金所で依頼すれば「車種区分証明書」を発行して貰えるので、該当車種にお乗りの方は貰っておくと面倒がありません。




自動二輪免許では運転できない原付二種とは


問2.小型限定普通自動二輪免許があれば、全ての原付二種が運転できる
答2.×

小型限定普通自動二輪免許で運転できない原付二種があることに驚かれるかも知れませんが本当です。
と言うか、普通自動二輪免許でも大型自動二輪免許でも運転できないのです。
運転すると無免許運転となります、原付二種なのに!
ちなみに上記のトライクは原付二種ではありませんから違います。また、ミニカーでもありません。

これには2009年9月から施行された、特定二輪車の区分が影響しています。
特定二輪車とは、道路交通法で従来トライク(普通自動車)の区分だった車両のうち、特定の条件を満たすものを二輪車として扱うと言うものです。
その条件とは、


道路交通法施行規則第二条の表備考の内閣総理大臣が指定する三輪の自動車は、次に掲げるすべての要件を満たすものとする。
一、三個の車輪を備えていること。
二、車輪が車両中心線に対して左右対称の位置に配置されていること。
三、同一線上の車軸における車輪の接地中心点を通る直線の距離が四百六十ミリメートル未満であること。
四、車輪及び車体の一部又は全部を傾斜して旋回する構造を有すること。
平成21年 内閣府告示第二百四十九号
となっています。

一方で、道路運送車両法では上記と対になる保安基準の特例が設けられました。

第2条の2 自動車又は原動機付自転車のうち次に掲げるすべての要件を満たすものは、二輪自動車又は二輪を有する原動機付自転車の基準を適用するものとする。
一 三個以上の車輪を備えるもの
二 車輪が車両中心線に対して左右対称の位置に配置されているもの
三 同一線上の車軸における最外側の車輪の接地部中心点を通る直線の距離が四百六十ミリメートル未満であるもの
四 車輪及び車体の一部又は全部を傾斜して旋回する構造を有するもの
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第2条の2)

ここで注意しなければならないのは、道路交通法では「三個の車輪を備える」としているのに対し、保安基準では「三個以上の車輪を備える」としているところです。
つまり、保安基準では四輪以上の車両でも条件を満たせば二輪車として扱われると言う事です。

もし上記保安基準に適合する四輪以上の乗り物が50cc超125cc以下で登場した場合、登録は原付二種となります。
一方で道路交通法では特定二輪車は三輪に限定されているため該当せず、普通自動車となるのです。
したがって原付二種登録でありながら運転には普通自動車免許が必要となります。


FullSizeRender
【参考画像:四輪に改造されたトリシティ125】
上記車両はリーン機構がオミットされているので特定二輪車では無く四輪の軽自動車に区分されます。

現在、上記条件に該当する車両は発売されておらず、誰かが製作したと言う話も聞きませんが、法規上は存在できる事になります。

ただし、この車両を製作してもメリットはほぼありません。
普通自動車免許で運転したいだけならトライク化するほうが高速道路も使えて便利だし、改造も簡単だからです。
強いて言えば、原付二種枠内での改造の為、構造変更手続きは不要で、市町村に改造届を出すだけで済みます。
検査も無いため、保安基準に適合しているかの判断は自己責任となります。


かすうどん
 
大阪府堺市へ出張してました。

この日は午後からフリーだったので、駅から少し離れた店に行ってみることにしました。
こちらです。

FullSizeRender
「麺くい やまちゃん」です。
カウンター席だけの小さなうどん店ですが、毎日昼時には長蛇の列が出来る人気店。
私は昼食時を過ぎての来店だったので5分程度の待ち時間で座れました。

FullSizeRender
こちらのお店の名物料理は「かすうどん」です。
「かす」とは「油かす」の事です。
本来、「油かす」とは動物の内臓から油脂を抽出した「残りかす」(残滓)の事ですが、こちらで使われるものは、牛の小腸を低温の油でじっくり煮て、水分を飛ばして凝縮したものの事。
水分と油分は飛ばされているので低脂肪でコラーゲンがたっぷり残っています。
こちらで使われる「かす」は国産牛のもので、臭みが無く希少であるとの事です。

著名人の来店も多く、隣で食べていた人は「こんなところに菅田将暉くんが」(サインが飾ってあります)と驚いていましたが、彼は箕面(大阪北部)の出身なので堺の店に来る事はあり得ると思います(笑)


FullSizeRender
かすうどん、とり天トッピング(900円)
「かす」から出る旨みがだし汁に溶けて独特の甘みを感じます。
かすうどんは単品800円、とり天は単品200円ですが、トッピングすると900円なのでお得です。

お店ではカレーうどんも人気だそうです。
仕事の関係で昼時に訪れる事がなかなか出来ない店ですが、機会があれば是非リピートしたいです。





クラッチか
 
さて皆さんお待ちかね、ウラルの修理進捗のご報告です。

sate
【参考画像】


FullSizeRender
前回、交換したばかりの側車ホイール(中古流用)が、一週間置いといただけでバキバキに割れてしまう不具合が発生したところまで報告しました。

先日、ホイール(今度は新品)の交換と、保留になっていたドライブシャフトからのオイル漏れ修理をおこなうため、ウラルは入渠しました。

そこまでは良かったのですが。

ある日の夜、ディーラーからメールがありました。
クラッチのスプラインが摩耗しており、交換をお勧めするとの事でした。

こちらが添付されていた画像です。

IMG_3462
【画像提供:ウラル関西】

クラッチプレートとメインシャフトを繋ぐスプラインが摩耗してしまっています。

IMG_3460
【画像提供:ウラル関西】

クラッチプレートのスプラインが摩耗すると言う事は、当然メインシャフトも同様なわけで。

実は不動になる少し前から、クラッチミートすると高頻度で「ガコン」と言う異音が発生するようになり、ディーラーにも症状を伝えていました。
ディーラーはドライブシャフトのダンパーのヘタリを疑っていたらしいのですが、そこは常々目視確認していて問題ない事が解っており、異音の原因は不明のままだったのです。
今回、スプラインの摩耗が発覚した事で、異音の原因はこれではないかと思われます。

クラッチスプラインの摩耗はウラルでは割とメジャーなトラブルで、知り合いのウラル乗りにも発生した事があります。
私は、このトラブルは過走行過積載に起因すると思っていたので、まさか走行2万5千キロの自分のウラルに発生するとは考えていませんでした。

スプラインの摩耗を放置して、完全に削れてしまうと走行不能になってしまいますから、早急に対策しなければいけません。
同じトラブルの人の話をまとめると、このトラブルは大体2万〜3万キロ走行で発生するようで、走行距離に達した人やクラッチミート時に異音がする人は要注意です。
メインシャフトを交換しますから、エンジンの積み降ろしと分解が伴うので相応の費用を覚悟しなければいけません。

クラッチプレートは現在ウラルジャパンに在庫が無く、再入荷は10月以降との事で、またまた復帰が遅れそうです。

増加

 

当ブログの8月の月間プレビュー数は

14561PV


でした。

いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。


先月より2200PVほど増加しました。

多くの方に読んでもらえたことは大変ありがたいです。
引き続き多くの皆さんに楽しんでもらえるよう頑張りたいと思います。


さて、先月はこんな記事が多く読まれました。

相変わらず当ブログの約半分のプレビュー数をたたき出している人気コンテンツ、静岡の人気レストラン「さわやか」関連。


SENAのインカム50Sのレビュー記事です。
今月は、この記事が2位ランクイン。


今回はインカムネタが2本ランクイン。
以前使っていたSENA 30Kのファームウェアアップデート記事です。
30Kはファームウェア3.0.1でMesh2.0に対応したので益々使いやすくなっています。
今月は、この記事が3位にランクインしました。


ピックアップ

アクセス数が急激に伸びた記事を順位に関係なくピックアップして紹介します。
今月はこちらの記事がアクセスを集めました。

当ブログでは鉄板ネタのウラル関連記事ですが、修理が思うように進んでおらず、現在も入渠中。
状況に変化があり次第、記事で報告させて頂きます。


ビーノでのツーリングを快適にするための装備の紹介記事です。
理由は不明ですがアクセスが急増しました。


尼崎市から豊中市に移転した「モンパルナス」を訪問した時の記事です。
店はベーカーリーに模様替えしましたが、今も「パルナス」の味を受け継いでいます。


相変わらず内容の乏しい当ブログですが、たくさんの方に読んで頂けたのは大変ありがたいです。


これからも可能な限り更新していきますので、良かったらお付き合い下さい。


よろしくお願いします。


↑このページのトップヘ