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これは酷い





大型自動二輪免許が教習所で取得できるようになって久しい。
以前は運転免許試験場での一発試験しかなく、大型二輪免許はライダーの憧れだった。
現在は教習所で比較的手軽に取得できるので、口の悪い古参ライダーは「免許を買う」などと揶揄するが、文字通り、そんな事件が起こった。


去年10月、神奈川県厚木市の自動車学校で、教官らを脅して大型バイクの卒業検定で無理やり合格にさせたなどの疑いで自称・会社役員の容疑者(54)を逮捕した。

警察によりますと、容疑者は、細長い板の上を走行する試験で脱輪して不合格になりましたが、「滑っただけだ。もう1回やらせろ」などと怒鳴って、合格にさせていました。

直線狭路、いわゆる一本橋の試験のことだろう。
一本橋は、長さ15メートル、幅30センチメートル、 高5センチメートルの板状の道を、大型二輪なら10秒以上の時間をかけて通過する試験だ。

自動二輪車の免許を持っている人なら解るだろうが、一本橋はクラッチ、ブレーキ、スロットルの微妙な操作が試される試験で、脱輪は一発不合格だ。
指定時間以上でゆっくり走ることが重要なので、「滑って不合格」になるような試験ではない。
この容疑者、よっぽど下手くそだったのだ。

警察は合格にした教官ら3人も、虚偽の合格証明書を作成したなどとして書類送検した。

教官らは「これ以上、文句を言われると負担が大きいと考え、早く卒業させたかった」

いや、あかんやろ。
いい加減な技能のまま公道に出れば、遅かれ早かれ事故を起こし、無関係な人たちを巻きこむかも知れない。

自動車学校って、普通の学校みたいに素行の悪い生徒を退学にするとかできないのだろうか。
私が限定解除試験を受けた運転免許試験場では、合格者講習の際に未成年の合格者の胸ポケットにタバコが入っているのを試験官に見つかり、合格を取り消されていた。
無意味に高圧的なのも困りものだが、不法行為をする者については、このぐらい厳しくしても良いと思う。

しかし、この事件、どうして警察の知るところとなったのか不思議だ。
虚偽の合格証書であることは当事者しか知らないはずだ。

容疑者が「恫喝して合格にさせた」と自慢げに吹聴して回ったのか、あるいは教官が自責の念で申し出たのか。

不正が行われた自動車学校では、今後、監視カメラを導入し、検定状況を撮影するという。



そうなの??




50cc原付バイクの不振は電動アシスト自転車の登場によるものという定説を、全国オートバイ協同組合連合会の大村直幸会長は真向から否定する。

「アシスト自転車の購買層の追跡調査によると、3割は通常の自転車から乗り換える高齢者、3割は交通機関が偏在する地域の高校生で、残りがまったく新しくアシスト自転車を買う層。原付バイクからの乗換は、ほとんどいない。アシスト自転車が登場したから、原付バイクに乗らなくなったというのは、まったく見当違いなんですよ」

いやいや、そこは3割の高校生が本来買うはずだった原付バイクが電動アシスト自転車に取って代わられたと見るべきではないの?
新規購入者だって、時代が時代なら原付を買っていたかもしれないし。

実は電動アシスト自転車が登場する以前、1982年をピークに原付バイクの需要は下がり続けていて、「電動アシスト自転車の登場」が不振の原因というわけではないので、大村会長の言うことは、あながち間違ってない。

「これ以前に原付の出荷台数は50万台前後あった。これが急激に下がった原因は、原付自転車を乗用車扱いして、バイク駐車を取り締まった警察が作った官製不況ですよ」

06年6月に放置違反金制度を盛り込んだ道路交通法が施行され、当時は駐輪場も満足にない中での施行だったこともあり、バイクユーザーからかなり批判された。

「警察は原付は自転車(=原動機付自転車)だから、制限速度は30km/h、二段階右折じゃないといけないという。だったら、最初から、駐車方法だって自転車と同じように、マナーを守って歩道に止めさせるようにすればいい。なぜ乗用車と同じように放置駐車違反に問われなければならないのでしょうか。この使い勝手の違いが、原付バイクとアシスト自転車の出荷台数の差に現れている」

しかし、これも元はと言えばバイクの駐輪マナーの悪さが社会問題化した結果であって、現在、自転車も同じようにマナーのひどさが社会問題化している。
「自転車と同じように」という前に自転車のほうが規制がかかりそうな勢いだ。

30km/h制限、二段階右折については、原付の範囲を125ccまで拡大しようという動きがあり、これが実現されれば撤廃される可能性が高い。
個人的には高性能な125ccバイクを簡素な講習のみで運転させるのは反対だけど。

いずれにせよ、原付不振は様々な要因が絡み合った結果なので、何かひとつを対策すれば劇的に改善するというようなものではないだろう。


悲しい






何とも痛ましい事故が起こった。

23日午後2時ごろ、札幌市南区定山渓の道道で、小樽方面から定山渓に向かって走っていた家族3人が乗ったサイドカー付きのオートバイが道路を飛び出し、およそ2メートル下の林の中に突っ込みました。

ニュース映像によると、車種はウラル・ギアアップで、フロントブレーキがドラムなので2008年以前の年式のものと思われる。

現場は片側1車線の右カーブで、警察は、オートバイがカーブを曲がりきれずに道路の外に飛び出したと見て詳しい状況を調べています。

よくある速度超過による路外逸脱のようだが、サイドカーの場合、二輪車や四輪車のそれとはニュアンスが異なる。


緩やかな下りの右カーブを曲がり切れず路外逸脱と聞いて、多くのサイドカー乗りは自分の経験を思い出したはずだ。

一般に、サイドカーは転倒しないと思われているが、それは立ち転けレベルの話であって、走行中に転覆する可能性は二輪車や四輪車の比ではない。

サイドカーは本車2輪、側車1輪の3輪で、エンジンのある本車側がどうしても重くなり、四輪車よりもホイールベースが短くて重心が高い。

以上から、ちょっとしたカーブですぐに側車が浮いてしまう。
それは二輪車や四輪車が難なく通過できるような低速でも起こる。

さらに、サイドカーはカーブを曲がるときハンドルを操作して曲がるので、ハンドル操作で側車が浮くと、反射的にハンドルを戻してしまう。

その結果、カーブで車両が外側に振られ、ガードレールに擦ったり、最悪路外へ逸脱してしまう。


今回の事故も、無謀な速度超過ではなく、こうしたサイドカーの特性が原因となって引き起こされたのではないかと考えている。

事故を起こした運転者の技量や経験はわからないが、サイドカーの特性に起因するものなので、誰にでも起こりえる事故なのだと肝に銘じておきたい。

同じサイドカー乗りとして、事故に遭われた方の一刻も早い回復をお祈りする。






250ccスーパースポーツ



最近は250ccのスポーツバイクが若者に売れているらしい。

確かに、街でもよく見かけるようになったし、ホンダCBR250RRが発表後3日間で年間販売計画台数3500台を上回る3714台を受注したのは記憶に新しい。

その理由についてヤマハ発動機の広報担当者は次のように述べている。
「若いユーザーさんに話を聞くと、走りがどう、とか速さや性能は求めていないんです。ですから(排気量の)ヒエラルキーはあまり関係ないですし、スーパースポーツはカッコいい、バイクっぽい、クリーンなイメージがある、といったように“見た目”が一番の選ぶ理由になっているようです。これまでのように『MotoGPで走ってたから』とか、『レプリカだから』と言ったような需要だけではないのが大きく違います。

これは良い傾向だ。
かつてのレプリカブームの時には、レースをまねて公道で馬鹿なことをする輩が大勢現れ、結果としてバイクは危険な乗り物と言うイメージを世間に対し植え付けてしまった。
レプリカブームを終わらせてしまったのは、こうした輩の存在があったのは間違いない。

単純にカッコイイから、楽しいからで良いのだ。
それに近年はいわゆる暴走族が減って、バイクのイメージがクリーンになってきているのかも知れない。

またSNS文化の広がりも、この流れを後押しする一因と分析する。SNSに投稿する話題を作るためにツーリングへ行く、綺麗な景色の中でバイクの写真を撮る、などバイクに乗るための動機も変わりつつあり、さらにそれが拡散されることで新たな若者の獲得につながっていると見ることも出来そうだ。

それも多分にあるだろう。
SNSの普及で、タイムラインに流れてくるツーリングの画像などに触れ、バイクに興味を持っても不思議ではない。
それに、今は宿の予約やツーリングコースの選定もネットで出来るので、バイク旅に対するハードルが極めて低くなっている。
バイクとスマホとお金があれば、すぐにでも旅に出かけられる環境が整っているのだ。

また、四輪車の安全や環境基準が厳しくなり、価格が高騰したため、若者には手を出しにくくなったのもあるかも知れない。
税金や保険だけにとどまらず、バイク旅の金銭的メリットは色んな所で感じることが出来るだろう。

こうしてバイクの楽しさを正しく理解する人が増えれば、おのずとバイク人口は増えてくるだろう。
これからバイクに乗る人も、既にバイクに乗っている人も、常にそうあってほしいと思う。


TOURATECH





BMWの純正パニアケース供給などで知られるドイツのバイクアクセサリーメーカー、TOURATECHが破産したと言う。
今後は破産管財人の元で再建を目指す。
製品の製造販売は従来通りおこなわれると言う。

TOURATECH破産のニュースは2、3日前からツイートで流れて来ていたのだが、確証を得られるニュースソースが見つからないでいた。
TOURATECH程の企業が破産したとなれば、もっと大きなニュースになっても良さそうなものなのだが。

この度、TOURATECHの日本代理店であるツアラテックジャパンがプレスリリースを出して、ようやく事実関係が確認出来た。


ツアラテック AG の状況につきまして(PDF)


TOURATECHと言えば、今までの日本代理店だった「ツラーテックジャパン」との契約を突然解消し、新たに代理店契約を結んだ企業が「ツアラテックジャパン」を設立した事は記憶に新しい。
この辺りも今回の破産と何か関連が有るのだろうか。

魅力的な製品を作る企業なので何とか立ち直って欲しいものだ。

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