ホイール
2019年モデル発表時の公式アナウンスでは「ハブがスペアも含めた全輪共通となった」とありました。
2018年までのモデルでは前輪、後輪、側車輪と全てのハブが異なっており、ホイールのローテーションはできませんでした。
スペアにはどれにでも付けられるハブが用意されていましたが、この特殊な仕様のためスペア装着時の最高速度は80km/hまでの制限がありました。
2019年モデルでの仕様変更により、通常のホイールとスペアとの差は無くなり、スペアに交換しても通常通りの運用が出来るようになりました。
また、ハブが共通なのでホイールのローテーションが出来るようになり、タイヤの寿命が延ばせるようになるのではないかと言われていました。
しかし、今回装着された2019年モデルの前輪にはドライブシャフトとホイールを連結するための「スプライン・フランジ」と言う部品がありません。
もちろん前輪として使用するには全く困らないんですが、これではホイールのローテーションは出来そうにありません。
「ハブが全輪共通」という話はどこへ行ってしまったんでしょうか。
この件についてディーラーにもウラルジャパンにも訊いてみたんですが明確な回答が得られなかったので帰宅してから調べてみました。
ウラルはパーツリストをウェブで公開しているので、こちらでパーツを調べてみました。
これによって、色々と興味深いことが分かってきました。
まず、各輪の部品構成の違いから。
ハブ以外の、リムやスポークなどは共通なので割愛。
また、ブレーキディスクは元々全輪違っていて、ホイール入替時に移設して使うことになっています。
まず前輪は、ハブ(IMZ-8.1040-06017-01)に、スペーサー(IMZ-8.1040-06132)、ディスタンスブッシング(IMZ-8.1040-06133)、カラー(IMZ-8.1040-06006-01)、カバー(IMZ-8.1040-06140-02)の構成。
後輪は、ハブ(IMZ-8.1041-06017-01)と、インターメディエイトブッシング(IMZ-8.1240-07203)で構成。
側車輪は、ハブ(IMZ-8.1041-06017-01)に、カバー(IMZ-8.1040-06140-02)とスペーサー(IMZ-8.1040-06143-02)の構成。
スペアは、ハブ(IMZ-8.1041-06017-01)と、インターメディエイトブッシング(IMZ-8.1240-07203)の構成。
こうして見てみると、前輪ハブだけは他のハブと異なっています。
ハブの部品構成を見てみると、ハブ本体は同一(IMZ-8.1040-06020-01)で、前輪とその他の違いはスプラインフランジ(IMZ-8.1037-07105-10)の有無であることがわかりました。
また、後輪とスペアのハブ周りの構成は全く同じなので、スペアが全輪に装着できる以上、前輪と側車輪にも後輪と同じハブ構成で使用できるはずです。
にもかかわらず、前輪、側車輪、後輪とで構成が異なっているのは見た目とコストの問題と思われます。
しょーもないところでケチってないで、全輪同じにしたほうが管理コストが減るだろうに(汗)
と言うわけで、2019年モデルの前輪はスプラインフランジ他必要部品を追加すれば全輪で使い回せるように出来るのではないかと言う結論です。
ただし、これはパーツカタログから調べた書類上の話なので、同じパーツナンバーでも途中で形状が変わることがあるウラルの部品のことですから、実際にくっ付けてみないと断言することは出来ませんね(汗)
まあ、面白そうなので機会があれば部品を取り寄せてみたいと思います。