3ない運動




レスポンスの記事より。

さいたま市内で開催された「自動二輪車等の交通安全に関する検討委員会」(会長=稲垣具志日本大学理工学部助教)は、2年以上に及ぶ教育関係者の議論の末、「3ない運動」に変わる新たな教育指導要項の制定を含めた提言を具体化した。今年度中にも委員会名で「高校生の自動二輪車等の交通安全に関する報告書」として、埼玉県教育委員会に提出される予定だ。
埼玉県教育委員会は全国に先駆けて「3ない運動」を実施したことで知られる。
3ない運動とは「高校生にバイクは不要」のスローガンのもと、「バイクに乗らない」「バイクを買わない」「免許を取らせない」の3つを指導し、従わない者には退学などの厳しい懲戒処分を下すものだ。

表向きは交通事故防止と、当時社会問題となっていた暴走族への対応だったが、その実態は安全教育の放棄だった。
高校生をバイクに乗せなければ、見かけ上高校生のバイク事故はなくなる、という、きわめて浅はかな発想に基づくものだ。
一時期、この運動は全国に広まったが、効果が疑問視されはじめると方針転換する地域が相次いだ。
実際、埼玉県では3ない運動を開始してから35年間、高校生のバイク事故死者を一度もゼロにすることができなかったと言う。

この運動の最大の欠点は、学校に無許可で免許を取得したりバイクに乗ったりする者について安全教育をおこなえないところにある。
普通自動二輪免許は16歳から取得でき、バイクに乗ることも合法だ。
このため、学校に無許可でバイク免許を取得したりバイクを購入しても学校側は把握できない。

適切な安全教育を受けていれば事故は防げたかもしれないと考えると、3ない運動の名のもとに35年も安全教育を放棄してきた埼玉県教育委員会はもはや犯罪者集団だ。

その埼玉県教育委員会も、ようやく方針転換しようとしている。
「社会環境の変化に整合した進化」させていくのそうだ。

現在社会問題になっている自転車事故の増加や悪質自転車運転者、いわゆる「チャリカス」の問題を視野に入れているのだろう。

ここで、今までの3ない運動を自転車にあてはめてみよう。

「自転車に乗らない」
「自転車を買わない」
「高校生に自転車は不要」

3ない運動がいかに無意味かお分かりいただけるだろう。