車検
 
FullSizeRender
先日、修理を終えて帰って来た我がウラル。
何か忘れてるような気がしていたのですが、保険会社から任意保険の継続案内が来て思い出しました。

今年車検だわ。

普段は定期点検と併せてディーラーにお願いしているのですが、一年も不動だったのですっかり忘れていました。
てか、車両はディーラーに預けていたのだから、そのまま車検してくれても良かったのに。
せめて言ってくれれば良かったのだけど、ここんところディーラーも修理が立て込んでいてそれどころでは無かったのかも。

車検の満了は12月なんですが、11月末から12月にかけて出張が入っており、不在が続きます。
ディーラーに引き渡す時間も取れないことから、今年はユーザー車検することにしました。

知人に付いて陸運局に行ったことはあっても、自分でユーザー車検をしたことが無く、ましてやサイドカーの車検なんて全く分かりません。
実際にやってみると、聞いていた話とずいぶん違ったので、備忘録として残しておきます。
長文ですので、下記目次から必要箇所に飛ぶと便利です。
なお、これは私が体験した内容なので、陸運局や担当検査員によって内容が異なるかも知れませんので御了承ください。






車検予約

予約トップ
独立行政法人自動車技術総合機構(NALTEC)の自動車検査インターネット予約システムから事前予約します。

アカウント登録
初回利用時にはアカウント登録が必要です。
ID(メールアドレス)、パスワード、氏名、電話番号を入力し利用規約を了承すると仮登録メールが来るので、書かれているURLにアクセスすると登録完了です。
なお、アカウントは2年1ヶ月間利用が無いと削除されます。

アカウント登録が完了したら、トップページからIDとパスワードでログインします。
ログインしたら「予約」へ。

予約検査種別
検査種別は「継続検査」を選択。

予約検査車種
検査車種は「二輪車」を選択して「次へ」。

予約日時選択
検査場を選択する画面になりますので、地域→都道府県→検査場の順で選択します。
私は最寄りの兵庫陸運部を選択しましたが、継続検査であれば全国どの検査場でも検査を受けることが出来ます。

予約ラウンド
兵庫陸運部は検査時間によって1〜4ラウンドに分かれていますが、二輪車の車検は2ラウンドと4ラウンドのみとなります。
空いているラウンドのボタンをクリックして必要事項入力画面に移動します。
私は午後のラウンドを予約しました。

予約入力
車台番号、氏名、電話番号を入力し、遵守事項のチェックを入れて「確認」。
入力に間違いが無ければ、予約を確定します。
予約完了メールが届いたら印刷かスクリーンショットしておきます。
ここに書かれている予約番号が車検時に必要になります。


点検整備

事前にディーラーで2万キロ点検をおこなっていますが、車検前日に24ヶ月点検を自分でおこないました。

ウラル点検整備記録簿
ウラルの点検整備での注意点は赤字で記したとおり。
斜線は省略箇所。
ドラムブレーキは私のウラルにはありませんので省略。
チェーン、スプロケット、ドライブベルトもありませんので省略。
空冷エンジンなので水漏れチェックも省略。
タイヤ溝の深さとブレーキ・パッドの厚みはサイドカーの数値を枠外に記入しました。
走行距離は十の位以下を切り捨てて記載します。

この用紙は自動車会館で販売されているものですが、様式に指定が無いため項目(定期点検基準の別表第七)が揃っていれば何でも構いません。
インターネットで検索すれば無料のフォームを見つけることも出来ますので、事前に用意しておけば書類を購入する必要はありません。
実は車検前の点検整備は必須では無く、後で点検すると申請すれば車検を受けることが出来ます。


テスター屋

FullSizeRender
車検当日、先に兵庫陸運部近くのテスター屋さんに立ち寄りました。
テスター屋さんは予備検査をおこなってくれる整備工場です。
車検で引っ掛かりそうなところを事前に調整しておきます。
私のウラルに不具合箇所はありませんが、光軸だけは自分で分からないので調整して貰いました。
その際、ポジションランプが切れている事が発覚。
「球を抜いておけばチェックされない」とのアドバイスを受けて、その場でライトユニットを分解して球を撤去しました。
工具を満載してきて良かった(笑)
その後、光軸調整してもらい作業完了。
調整費用は千円でした。
車検を受けて落ちたところだけをテスター屋さんで調整して貰う手もありますが、検査ラインとテスター屋を往復するのは面倒なので不安なところは予め調整して貰うと良いと思います。




車検受付

FullSizeRender
万全の準備をして兵庫陸運部へやって来ました。
画像左の建物が兵庫陸運部、右が検査費用などを支払う兵庫県自動車会館です。



兵庫陸運部でのユーザー車検受付の流れについて事前に情報収集した時の内容は概ね次のようなものでした。

自動車会館へ行く。
13番窓口で二輪車の継続検査用書類一式を購入し、必要なら自賠責保険も更新。
14番窓口で検査費用を支払い、書類に印紙を貼って貰う。
15番窓口で自動車重量税を支払い、書類に印紙を貼って貰う。
兵庫陸運部へ行く。
購入した書類に必要事項を記入し、3番窓口に提出する。
書類に不備が無ければ検査ラインへ。

この手順でも良いのですが、インターネットから予約した場合は手順を大幅に簡略化することが可能です。

インターネット予約をしていれば、先ず向かうのは兵庫陸運部の3番窓口です。
IMG_6729
ここには継続検査の自動受付機が設置されています。

FullSizeRender
バーコードリーダーに車検証のQRコードを読み込ませると、

FullSizeRender
横にあるプリンターから自動車検査票が印刷されて出てきます。

自動受付自動車検査票
出力された自動車検査票には予約時に申告した内容が転記されているので、赤枠部分を追記するだけで済みます。
この時点で受付は完了しており、この用紙を自動車会館に持って行き検査費用を支払うことで、窓口に並ぶこと無く検査を受けることが出来ます。

既に自動車会館で自動車検査票を買って印紙を貼られてしまった人も、係の人にその旨を伝えれば電子受付の検査票をホッチキスで留めてくれますので、印紙を買い直す必要はありません。

また、3番窓口には必要書類のひとつである「申請書(継続検査専用第3号様式)」が置いてありますので、持ってない人は貰って必要事項を記入しておきます。
「申請書(継続検査専用第3号様式)」は国土交通省のウェブサイトPDFが配布されていますので、事前に印刷して記入しておけば手間が省けます。

持ち歩く書類が多いので、クリアファイルをひとつ持参してまとめておくと便利です。

自動車会館

自動受付で自動車検査票を入手し必要事項を記入したら、次に自動車会館へ行きます。

継続検査には、車検証、自動車税納税証、自賠責保険証、自動車重量税納付書、自動車検査票、申請書(継続検査専用第3号様式)、点検整備記録(無くても可)が必要です。
このうち自動車検査票、申請書(継続検査専用第3号様式)、点検整備記録は13番窓口で購入(30円)できますが、上記の通り書類は事前にダウンロードしておけば全て無料で入手出来ます。
また、自賠責保険は古い証書を持って行けば継続加入(小型二輪、24ヶ月9270円)が出来ます。

14番窓口で検査費用(1700円)を支払い、自動車検査票に印紙が貼付されます。

FullSizeRender
15番窓口では自動車重量税(3800円)を支払い、印紙の貼られた「自動車重量税納付書」を受け取ります。

インターネットで書類を準備した人も、自動車重量税納付書と自動車検査票に必要事項の記入が必要なので注意してください。


検査の前に

ウラルサイドカー特有の準備として、事前に側車スポットライトとホイールキャップを取り外しました。

FullSizeRender
純正装着のスポットライトは作業灯扱いなので車検の対象外ですが、私は本車から操作できるようにハンドルに操作スイッチを追加しているので、検査員によっては補助灯とみなされる可能性があります。
面倒事を避けるため事前にスポットライトを取り外しました。


FullSizeRender
車では検査員がハンマーでナットやボルトの頭を叩いて弛みが無いか確認する打音検査をおこなうため、念のため側車のホイールキャップを取り外しました。


検査ラインへ

IMG_6810
午後からの二輪車の検査は14時30分開始の第4ラウンドのはずだったのですが、どう言うわけか検査ラインでは13時から既に検査が始まっていました(笑)
この日は検査を受ける車両が多く非常に混雑していたため、前倒しで検査が始まったのかも知れません。
私も二輪車のラインにウラルを並べて順番を待ちます。
検査は淡々とおこなわれ30分ほどで私の番が回ってきました。
検査員さんに初めてのユーザー車検であることを申し出て検査に挑みます。

先ずは車検証と現車の相違が無いか確認されます。
車台番号、エンジン形式を確認し、各所の寸法をメジャーで測っていきます。
バックミラーの径をチェックされると聞いていたのですが、されませんでした。
シフトパターン表示(1−N−2−3−4)もチェックされると聞いていたのですが、されませんでした。
もちろん合格。

次に打音検査。
各部のボルトやナットに弛みが無いかをハンマーで叩いてチェックされます。

続いてエンジンを始動し、指示された通りヘッドライト、ウインカー、ホーン、ブレーキを操作して、ランプやホーンが正常に作動するかをチェックされます。
実は灯火をLED化した時に接触不良があり、ちょっと緊張しましたが合格しました。
ハザードスイッチが有ればチェックされると聞いていましたが、されませんでした。
また、ハンドルロックのチェックもされませんでした。
ウラルのハンドルロックは掛けにくいので事前に練習したのに(笑)

続いて光軸とスピードメーターなどのチェックがおこなわれます。
通常、二輪車の検査はマルチテスターと言う、複数の項目を一度に検査する機械に載せておこなうのですが、サイドカーはマルチテスターの規格に合わないので使用されません。

マルチテスターをスルーして、先に排ガスのチェックがおこなわれました。
エンジンを掛けて検査員さんがマフラーにプローブを差し込み、結果が出るのを待ちます。
車だとプローブを自分で差し込むので、合格し易いように浅く差し込むと言ったテクニックがあるのですが、バイクでは使えないようです(笑)
ちなみに合格でした。

続いて光軸のチェックがおこなわれました。
マルチテスターでは無い光軸専用の機械でロービームからチェックされます。
ロービームでは不合格で、ハイビームに切り換えて再度チェックされ合格しました。

次はスピードメーターのチェック。
検査方法は10メートルの間隔で置かれたコーンの間を時速10キロメートルで走り、その時間を計測すると言うものでした。
ウラルの機械式スピードメーターは結構ハッピーなので、時速10キロメートル程度では針が振れてしまって非常に分かりにくかったのですが、何とか合格しました。

最後はブレーキのチェック。
車両を走らせ、前ブレーキのみ、後(と側車)ブレーキのみで、それぞれ停止させることが出来るかチェックされます。
サイドブレーキはチェックされませんでした。

FullSizeRender
最後に検査員さんが検査票にスタンプを押して検査終了。
無事合格しました。


車検証発行

FullSizeRender
書類一式を備え付けの専用クリアファイルに入れて2番窓口に提出します。
クリアファイルの中には番号カードが入っているので、それを持ってしばし待ちます。
番号を呼ばれ、新しい車検証と書類が返却され、全ての手続きが完了しました。

FullSizeRender
兵庫陸運部の駐車場で新しい車検証ステッカーを貼り付けました。
ステッカーの上から透明シールを貼って保護するようになっているのですが、説明書を読んでもなかなか分かりにくかったです(笑)


総括

事前の準備をしっかりしておけば、手続き、検査とも思ったより簡単でした。
検査はサイドカー特有のものもあり戸惑いましたが、検査員さんが丁寧に教えてくれるので大きな混乱はありませんでした。
費用も手数料と税金、保険のみなのでかなり抑えられますが、車両にトラブルが発生した場合に対応が必要になるのと、準備等で実質一日取られてしまうので時間に余裕が無いと厳しいかも知れません。
次回も状況に応じてディーラーに頼むか自分で持って行くか考えたいと思います。