小型特殊自動車
 
基準を満たす電動キックボードを小型特殊自動車として扱う「特例電動キックボード」の実証実験がおこなわれています。

LUUP
【「LUUP」の特例電動キックボード(画像引用元)】

小型特殊自動車は原付や自動二輪車ではないのでヘルメットの着用義務がありません。
「特例電動キックボード」は小型特殊自動車とすることで、最高速度を15km/hに抑える代わりにヘルメットの着用義務を無くし利便性を確保した乗り物となっています。
「特例電動キックボード」が小型特殊自動車として扱われることになり、小型特殊自動車と言うカテゴリに注目が集まりました。



小型特殊自動車とは

ところで、小型特殊自動車とはどのような乗り物なのでしょうか。

当ブログではおなじみの道路交通法施行規則第二条には次のように定められています。

特殊自動車で、車体の大きさが下欄に該当するもののうち、一五キロメートル毎時を超える速度を出すことができない構造のもの

車体の大きさ
長さ 四・七〇メートル以下
幅  一・七〇メートル以下
高さ 二・〇〇メートル(ヘッドガード、安全キャブ、安全フレームその他これらに類する装置が備えられている自動車で、当該装置を除いた部分の高さが二・〇〇メートル以下のものにあつては、二・八〇メートル)以下

一方、道路運送車両法施行規則第二条別表第一では、小型特殊自動車は次のように定められています。
小型特殊自動車

一 前項第一号イに掲げる自動車であつて、自動車の大きさが下欄に該当するもののうち最高速度十五キロメートル毎時以下のもの

長さ 四・七〇メートル以下
幅  一・七〇メートル以下
高さ 二・八〇メートル以下

二 前項第一号ロに掲げる自動車であつて、最高速度三十五キロメートル毎時未満のもの

「前項第一号イ」とは、
ショベル・ローダ、タイヤ・ローラ、ロード・ローラ、グレーダ、ロード・スタビライザ、スクレーパ、ロータリ除雪自動車、アスファルト・フィニッシャ、タイヤ・ドーザ、モータ・スイーパ、ダンパ、ホイール・ハンマ、ホイール・ブレーカ、フォーク・リフト、フォーク・ローダ、ホイール・クレーン、ストラドル・キャリヤ、ターレット式構内運搬自動車、自動車の車台が屈折して操向する構造の自動車、国土交通大臣の指定する構造のカタピラを有する自動車及び国土交通大臣の指定する特殊な構造を有する自動車
であり、
「前項第一号ロ」とは、
農耕トラクタ、農業用薬剤散布車、刈取脱穀作業車、田植機及び国土交通大臣の指定する農耕作業用自動車
を示します。

要するに農作業や工事などの特殊な用途に使う自動車で、農耕用は35km/h、その他は15km/hの最高速度となるものが、道路運送車両法における小型特殊自動車です。
道路交通法と道路運送車両法のどちらにも小型特殊自動車と言う名称が使われていますが、道路交通法における小型特殊自動車の最高速度は15km/hですから、最高速度35km/hが出せる農耕用小型特殊自動車は小型特殊自動車免許では運転出来ず、大型特殊自動車の免許が必要になります。



小型特殊自動車は自動車専用道路を通行出来る

運転免許試験などで「小型特殊自動車は自動車専用道路や高速自動車国道を通行出来るか出来ないか」を問う問題が出ることがあります。






道路法や高速自動車国道法における自動車の種別は道路運送車両法のものを使用すると定められているので、この場合の小型特殊自動車とは道路運送車両法における小型特殊自動車を指します。

小型特殊自動車は自動車なので自動車専用道路や高速自動車国道を通行する資格があります。
ただし、自動車専用道路の場合、安全面から別途標識などで小型特殊自動車の通行を規制しているところもあります。



小型特殊自動車が高速自動車国道を通行出来ない理由

小型特殊自動車は自動車なので高速自動車国道の通行を禁止されていませんが、高速自動車国道は最低速度が50km/hなので、最高速度35km/hしか出せない小型特殊自動車は高速自動車国道を通行することが出来ません。
資格はあるが性能が無いのです。

この制限は、普通自動車など普段は通行が認められている車両でも、他車をけん引するなどして最低速度50km/hが出せない場合には適用されますので注意が必要です。