またか
 
クリッカーの記事より。




当ブログの読者ならおなじみ、三輪の乗り物に関する区分と免許を説明する記事だが、ここで取り上げると言う事は残念と言うか当然と言うか、間違っている。

三輪車とひとくちにいっても、カタチもサイズもさまざまで、運転免許にもいくつか区分があります。大きくは、バイク系(自動二輪)の免許のもの、自動車系(四輪)の免許のものに分かれます。 

まずは自動二輪免許の種別の範囲内で運転できるものを紹介します。

ここまでは良かったのだけれど、次の見出しでいきなりズッコケた。

●フロント2輪車は自動二輪免許で運転できる

いやもうのっけから勘弁してください。
いわゆる特定二輪車のことを言っているのだけど、特定二輪車にフロント二輪という条件は無い。

特定二輪車の条件については元記事内でも説明されていて、
・3個の車輪を備えていること
・車輪が車両中心線に対して左右対称の位置に配置されていること
・同一線上の車軸における車輪の接地部中心点を通る直線の距離(トレッド)が460mm未満であること
・車輪及び車体の一部又は全部を傾斜して旋回する構造を有すること
と、正しく引用されているにも関わらず、何故か本文では誤っている。

さらに元記事ではヤマハのトリシティシリーズを例に出して、
フロントが二輪となる三輪車は排気量に応じて、それぞれ該当する自動二輪免許となる、小型限定普通自動二輪免許、普通自動二輪免許で運転ができます。
と、あたかも全ての特定二輪車が普通自動二輪免許で運転できるかのように書かれているが、ヤマハのナイケンなど大型自動二輪免許が必要な特定二輪車も存在する。

そもそも、この記事、特定二輪車の事を特定普通二輪車と書いていて、特定二輪車は全て普通自動二輪車だと思っているか、あるいは意図的に大型自動二輪車を無かったことにしているフシがある。
このクリッカーと言うメディアは、どちらかと言うと四輪車中心のメディアなので、普通自動二輪に対する大型自動二輪を、普通自動車に対する大型自動車のように考えているのかも知れない。

また、普通自動車免許で運転できるトライクについて、次のように説明している。
それでは、自動車運転免許の範囲に入るものはというと、三輪車でも同一車軸上の駆動輪が2輪あるものが該当します。

トライクとみなされるのは左右の駆動輪が車軸でつながっているものだけではない。
どうやら、この記事を書いた人は、後ろ二輪ならトライク、前二輪なら特定二輪車と思い込んでしまっているらしい。

さらに、排気量50cc以下の普通自動車、いわゆるミニカーについては、

ときおり見かける青色ナンバーの三輪バギー(や四輪バギー)は、道路運送車両法で50cc以下のミニカーと呼ばれる区分に入ります。

と書かれているが、「ミニカー」とは道路交通法での定義で、道路運送車両法では「三輪又は四輪の原動機付自転車」となる。

自動二輪についての免許も、その区分をおさらいしてみましょう。

として、車両区分と運転免許を紹介しているが、

最初は原動機付き自転車免許。ホンダスーパーカブ50など、排気量50cc以下の第一種原動機付自転車に乗ることができます。ちなみに、スズキe-Let’sなど、電動の場合は定格出力0.6kW以下となります。

ご存じの通り、原付は自動二輪ではない。自動二輪とは二輪の自動車(側車付を含む)のことで、原動機付自転車は自動車ではない。また、第一種原動機付自転車という用語は道路運送車両法のもので、道路交通法では使われない。

また、小型自動二輪車については、

このジャンルは少し複雑で、道路運送車両法では第二種原動機付自転車、道路交通法では普通自動二輪車(小型)に分類されています。またシートがあれば2名乗車が可能となりますが、車両の区分から高速道路の走行はできません。

と書かれているが、これも誤り。
道路交通法の小型自動二輪車とは排気量125cc以下の二輪の自動車(側車付を含む)のことであって、第二種原動機付自転車のことではない。
第二種原動機付自転車とは道路運送車両法の定義で50cc超125cc以下の二輪車(側車付を含まない)であり、道路交通法の小型自動二輪車とは定義が異なっていることに注意が必要だ。
最大の違いは側車付の扱いで、例えば125ccの側車付自動二輪車は道路交通法で小型自動二輪車であり、道路運送車両法で側車付軽二輪となるので、小型限定普通自動二輪免許で運転でき高速道路を通行することが出来る。


当ブログで何度も取り上げているが、運転免許の話で道路運送車両法を出して来る記事は十中八九誤りと見て良いだろう。