歩行者
 
国家公安委員会は6月14日、原動機を有しないキックボード(以下「キックボード」)について、道路交通法上の歩行者とする見解を公表した。



これは、グレーゾーン解消制度に基づく事業者からの照会に対する回答として公表したもの。

これまで、キックボードはローラースケートに類する遊具とされ、道路交通法76条の4の三において、交通の頻繁な公道での使用が禁止されていた。
4 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
三 交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為をすること。
今回、両輪で独立したハンドブレーキやサスペンション、警音器、前照灯など、自転車に相当する装備を備えたキックボードが道路交通法上の軽車両に相当するかを、グレーゾーン解消制度に基づき事業者が確認を求めた。

国家公安委員会は次の通り回答している。
確認の求めに対する回答内容の公表(原動機を有しない電動キックボードの取扱い(令和3年5月14日付け照会))より一部引用。

照会書2.(2)に記載のキックボード(原動機を有さないものに限る。)は、現に広く一般的に人又は物の運送の用に供されておらず、また、車体の大きさや安定性、動力源等の構造を総合的に勘案してもそのように用いられることが想定されないため、道路交通法上の「車」として何らかの規制を行う必要性が認められず、「車」には当たらないと解されることから、当該キックボードを用いている者は、道路交通法上の歩行者になると解される。したがって、当該キックボードは道路交通法第2条第1項第11号イに規定する「軽車両」には該当しないと解される。
キックボードは自転車など他の軽車両と異なり、小さく速度が出ないので車両として規制する必要は無いとの見解になったようだ。
だが、キックボードが「軽車両ではなく歩行者」と解釈されることで、これまで交通の頻繁な公道での使用が禁止されていたキックボードが、障害者の車椅子と同様に歩道を通行出来るようになる可能性がある。

ただし、道路交通法第2条の3で対応が明記されている障害者用車椅子と異なり、キックボードが歩道を通行出来るようになるためには警察庁の通達が必要だ。
記事執筆時点で、この件に関して警察庁からの通達は出されていない。
警視庁交通相談にも確認したが、国家公安委員会の回答は承知しているものの、警察庁からの通達が有るまでは、各警察では従来通りの対応になるそうだ。