公道可能?
 
乗りものニュースの記事より。


様々な家電製品を製造販売するFUGU INNOVATIONS JAPAN(横浜市中区)は2021年2月26日(金)、公道走行できる電動キックボード「FG-EKR01-BK」を、全国のドン・キホーテ系列店舗(一部除く)にて3月上旬から発売すると発表しました。価格は3万9800円(税込43,780円)だそうです。

ドンキの電動キックボードと言えば、公道走行可能を謳い昨年販売されたFG-ESR002-BKが販売開始直後に保安基準不適合が発覚し回収になった騒ぎが記憶に新しい。
今回発売されるFG-EKR01-BKも前回と同じFUGU INNOVATIONS JAPANの製品であり、商品画像を見る限り、FG-ESR002-BKの不具合箇所を修正したもののようだ。

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前回問題になったもののひとつであるウインカーは、最高速度を19km/hとすることで、保安基準63条の2の規定により方向指示器の装備を省略することでクリアしている。
同様にブレーキランプも保安基準62条の3の規定により省略している。
これらは保安基準の上では装備の省略が可能だが、公道走行する際には代わりに運転者の手信号による合図が必要となるので注意が必要だ。
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同じく問題になったヘッドライトは電源オンで常時点灯するものになった。

問題箇所は一通り改修されているようだと思いつつ見ていたところ、こんな記述を発見してしまった。

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この説明によると、右手のハンドブレーキは後輪ブレーキで、前輪ブレーキは左手のスイッチ操作で前輪駆動のモーターを減速させる電気ブレーキのようだ。
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知ってか知らずか、前輪ブレーキについての詳細は何処にも記載されておらず、このブレーキがどのようなものなのかは不明である。
しかし、この部分は前回も問題があるとして指摘されていた箇所だ。
モーターを減速させる電気ブレーキはいわゆるエンジンブレーキであってブレーキとはみなされない。
もし電気ブレーキであれば静止状態を維持できないので保安基準61条に不適合となる。
以前にも“公道走行可能”を謳い販売されたKintone α GOが同様のブレーキ不備により保安基準不適合を指摘され販売停止になっている。

近年、公道走行可能を謳う電動キックボードが相次いで登場しているが、海外製品に灯火類を追加しただけで「保安基準に適合した」と主張しているメーカーが非常に多い。
万一それが原因で事故が起これば運転者が責任を問われる事になる。
保安基準は灯火類だけではなく、乗り物としての基本性能にも基準適合が求められることをメーカーだけでなくユーザーも理解しておかなければならない。