自己責任
 
警告!
本頁の内容はメーカー及びディーラーの非推奨の行為です。
予測不能な不具合を招く恐れがあるため絶対に真似しないで下さい。

先日の蒜山ツーリングでは、帰りにひどい渋滞にハマってしまい、油温が140℃に達してしまいました。

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【画像はPAに避難した時のもので、既に油温は下がっています。】

そこでオイル交換をすることにしたわけですが、ここで疑問。
今使っているオイルは良いモノなのか。
そもそも高いオイルと安いオイルでは何がどう違うのか。

バイク乗りなら一度は考えるものの決して答えが出ない「オイル問題」。

ウラルの指定オイルは粘度20W−50の鉱物油。
純正指定メーカーはモチュールです。



鉱物油が指定されている理由は、古い年式のモデルではガスケットに紙製やコルク製のものが使われており、化学合成油を入れるとガスケットを透過してしまいオイル漏れの原因になるため、と言われています。
一方で、年式の新しいモデルではガスケットが改良されて化学合成油にも対応しているとも聞きますし、最近の化学合成油ではガスケット透過問題が考慮された製品もあると聞きます。

このことを私が疑問に思った理由は、モチュールの公式サイトのオイルセレクターと言うページです。

MOTUL_URAL
車種を入力するとお勧めオイルが表示されるのですが、この時、「URAL Gear up」で検索すると鉱物油の3000PLUSの他に、化学合成油である7100も表示されるのです。

純正指定オイルメーカーが、車両メーカー非推奨の化学合成油をお勧めしてくると言う妙なことになっています。
しかし、このお勧めを信用するなら、化学合成油を入れても問題ないことになります。


ディーラーではモチュールの鉱物油3000PLUSを使用しているようです。



これは当然のことで、様々な年式のウラルを扱うディーラーでは、オールラウンダーな鉱物油を使うことになると思います。


ところで現在、私がウラルに入れているオイルはRAMCOの20W-50鉱物油です。



RAMCOは大阪の櫻製油所と言う所が作っている日本製のオイルで、4リッターで2千円を切る低価格のオイルです。
ただ安いだけでは無く、 品質規格はAPIのSL/CFをクリアしており、スペック上は問題ありません。
日本製と言う事で海外の安オイルよりも安心感があるのも理由。
使っていても特に不具合を感じたことはありません。

よく、安いオイルを短いサイクルで換えると良いと言われるので誤解している人がいますが、オイルは安いものより高いもののほうが良いに決まってます(笑)
それは高いオイルを入れて長期間換えないのなら安いオイルを短いサイクルで換えるほうが良いと言う意味です。
出来ることなら高いオイルを短いサイクルで換えるのが良いのです。

高いオイルはほとんどが化学合成油です。
オイルの性能はベースオイルと添加剤で決まりますが、ベースオイルに鉱物油を使用したものはオイルの分子が均一で無いため摩擦が多く、エンジンの保護性能に限界があるようです。
また、鉱物油は使用温度範囲が狭く、特に5W(−35℃)や10W(−25℃)といった低温粘度が必要なオイルでは鉱物油のベースオイルは使われません。

と言うわけで、ウラルにも出来れば化学合成油を入れたほうが良いのではとの結論になりました。
では何を入れるかですが、取り敢えず可能な限り高級なものを入れてみて、そこから妥協できるところを探ろうと思います。
一番良いのを探してみたところ、こちらに行き着きました。

モチュールの300V2(Vスクエア)10W-50です。



モチュールのフラッグシップ「300V」を改良し、環境性能を高めた新世代オイル。
小排気量~大排気量車および空冷・水冷エンジン、オンロード~オフロードまで、様々なスポーツバイク向け。
サーキット・オフロードコース走行からストリート走行、ヴィンテージバイクまで幅広く対応。
だそうです。

SAE粘度は10W-50。
動粘度は50なので純正指定オイルと同等。
冷間粘度は10Wで、冬期の始動がしやすくなるはず。
オイルの規格から判断すれば、動粘度を合わせておけば大きな問題は起きない、はずです。

お値段は何と1リッターで4千円。
RAMCOの8倍です(汗)
こんなものを2500kmで交換していたらお財布が死んでしまうので、試してみて相応のメリットが見つからなければRAMCOに戻そうかと思います(ヘタレ)

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古いオイルを抜きました。
この前交換したところなので、走行1200km。
まだオイルの色が残っています。
粘度もそれほど低下した感じはありません。

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前回取り付けたK&Pオイルフィルターを外して洗浄します。

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今まではフィルター交換だったので気にしてませんでしたが、フィルターには結構な大きさの金属片が回収されていました。
走行2万キロにもなるのにマジかよ。

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新しいオイルをスタンバイ。

低温粘度10Wの為、流動性が高く、漏斗でグングン入っていきます。
オイルの色はモチュールで良くある赤とか緑では無く、一般的によくあるアメ色でした。
あっという間(当社比)にオイル交換完了。


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続いてミッションオイルを抜きました。
ミッションオイルにもRAMCOを使用していました。
元はアメ色だったのですが、抜いてみると何だか赤っぽい色になってる気がします。
今までこんな色だったかな…。

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ミッションオイルにも300V2を使用しました。
300V2では、
ギア保護性能向上
ギア保護性能試験(FZG試験)では0.26%向上。 厳しい条件下でも優れたギア保護性能を発揮。
だそうなので、何か変化があるのでしょうか。

オイル交換を終えてエンジンを始動し、周辺を走ってみましたが、気になっていたオイル漏れなどは今のところ無いようです。
もしオイル漏れが出るなら長時間走行して油温が上昇した時でしょう。
エンジンの回転やギヤの入りが滑らかになった感じはありますが、RAMCOでも入れた直後はこんな感じなので300V2の特性とは言えません。
RAMCOは走行500kmぐらいで、この滑らかさは感じられなくなりますが、300V2はどうなんでしょうか。
これからツーリングを重ねてじっくり検証したいと思います。