高い?

先日ツイッターで話題になった、あの話。

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ホンダのレンタルバイク「HondaGO」でCBR250RRを借りた人が立ちゴケしてしまい、レンタル店から修理代として総額15万6千円を請求されたというもの。

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この投稿者は修理代を払うことには納得しているが、思ったより高額だったため驚いてツイートしたらしい。

このツイートを見た人からは、
「立ちゴケが保険でカバーされないのはおかしい」
「立ちゴケに15万の修理代は高すぎる」
などの意見が相次いだ。

HondaGOの補償規定によると、事故や転倒による車両の破損は有料の車両保険に入ることでカバーできる。

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車両保険には免責があり、車両価格の20%以上の修理代が発生する場合は車両価格の5%の負担で補償してもらえる。
CBR250RRのABS無しタイプの場合だと、車両価格は73万円。
20%なら14万6千円なので、これ以上の修理代が発生する場合、5%の3万6千5百円の自己負担で補償して貰えることになる。
(金額はいずれも税別)
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また、別途、営業補償1万円(自走可能な場合)を支払う必要がある。


投稿者によると、車両保険には加入していたが、レンタル店から、立ちゴケは「事故と違って加入した保険は適用外」と言われ修理代全額を請求されたという。
また、修理代金は「少しでも傷がついた部品もすべて交換」として算定されているという。

HondaGOの補償規定には
警察の事故証明のない場合、補償されません。
の一文がある。
通常、立ちゴケで警察に事故証明を取ることは無いので、これが適用されてしまったのではないかと思う。
警察の事故証明は立ちゴケなどの自損事故でも取ることが出来、事故直後でなくても取ることも出来る。
レンタカーやレンタルバイクの補償を受けるためには必須なので忘れないようにしたい。

また、修理代金の見積時には詳しい状況が判らないので、少しでも交換の可能性のあるものは交換前提の見積になっている可能性がある。
この場合、後日実際の修理代金に調整されることが普通だ。


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その後、店から修理代金の算定に誤りがあったとして、金額を4万5千円に訂正する連絡があったと言う。




レンタルバイクでの立ちゴケの補償内容についてホンダドリーム沼津もツイートしている。
これによると、傷の大きさなどの規定に準じて算定されるとのことで、やはりレンタル店の対応が誤っていたように思える。

一連の騒動で気になったのが、バイクの修理代15万6千円が、そもそも高過ぎるのではないかという声が多かったことだ。

保険でカバーされるかは別として、立ちゴケの修理代で15万6千円はあり得ない数字では無いと思う。
例えば今回のレンタル車両「CBR250RR」は、先述の通りABS無しモデルで73万円(税別)だ。
250ccモデルでは高いほうの部類だが、それ相応のスペックを持った車両である。
立ちゴケで壊れそうなところだと、カウル、ウインカー、ミラー、レバー、ステップ、ペダルと言ったところか。
運が悪ければタンクやマフラーも傷ついてしまうだろう。
アルミハンドルなら曲がるかも知れない。
そしてバカに出来ないのは工賃で、ホンダドリーム店の標準工賃は1時間あたり1万円(税別)だ。
最近の車両は補機の数も多く、目的の部品を交換するために周りの多くの部品を外さなければならないこともある。
恐らく立ちゴケぐらいでは修理に出すことは少ないので、バイクに乗る人であっても修理費用を安く見ているのではないだろうか。

余談だが、バイクの任意保険に入る際、弁護士特約を付けるようバイク屋さんから強く勧められた。
修理代の算定で揉めることが非常に多いのだそうだ。
それだけ「バイクは安い」と思っている人が多いのだろう。