ECU
  
先日のウラル入渠では、こちらが依頼した修理の他に、もうひとつ、ある対策がおこなわれました。

2014年から2018年までのウラルには米エレクトロジェット社のインジェクションが採用されていましたが、このインジェクションに使われている電子制御ユニット(ECU)が、ある条件下で不具合を起こすというのです。

最初にこの話を知ったのはSNSから流れてきた情報からで、それによると、「ECUに水が掛かると内部のコンピューターのプログラムが消えてしまう」と言うものでした。

不具合が発生した時の状況を写したとされる画像も見ましたが、内容は診断ツールが右側ECUの通信エラーを表示しているだけのもので、どうしてこの画像から「プログラムが消えた」と断定できたのかが全く分かりません。

海外のユーザーフォーラムの記事なども調べてみましたが、「ECUのプログラムが消える」という現象が発生したユーザーなどの書き込みを見つけることが出来ませんでした。

そこで入渠の際にディーラーに確認したところ、次のような回答を得ました。
  • 該当のインジェクションを搭載した車両で高圧洗車などをおこなうとECU大気圧センサーから浸水することがあり、最悪の場合ECUが故障する。
  • 該当する車両は日本に147台あり、実際に不具合が発生したのは3台。
  • 対策として大気圧センサーに「シュノーケル」と言う樹脂製のカバーを希望者に無償で取り付ける
プログラム云々は全く関係なく、ECUが故障するという話でした。
私の車両にも対策を依頼し、上記の情報を元に改めて海外のユーザーフォーラムの記事を当たってみたところ、ウラルUSAの回答とみられる次の書き込みを見つけました。

The barometric pressure sensor port located on the ECU cover was designed to be water proof however for riders using their Urals year-round, especially in adverse weather conditions the sensor can potentially leak. PK IMZ will honor installation of the protective snorkel on all 2017-2018 model year Urals under warranty. Dealers are instructed to install the protective snorkels during initial assembly or during a normal service interval for all 2017-2018 models.
(意訳)ECUカバーにある大気圧センサーは通年使用できるよう防水設計になっているが、特に悪天候ではセンサーが浸水する可能性がある。PK IMZは保証期間中の2017-2018年モデルのすべてのウラルに保護シュノーケルを取り付ける。ディーラーは2017-2018年モデルの組み立て時や定期点検時に保護シュノーケルを取り付けるよう指示された。

ウラルUSAはこの不具合を経年劣化のひとつと考えているようで、上記書き込みにもこの対策を通常の保証修理として扱うようなことが書かれています。
販売台数も異なるのでしょうが、保証期間にかかわらず2014-2018年モデル全てに対策をおこなうとしているウラルジャパン(と日本のディーラー)のほうが手厚い対応となっています。
ただし上記不具合によりECUが故障した場合は保証期間中のみの対応となります。
リコールではなくサービスキャンペーンに近い内容です。

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と言うわけで、シュノーケルの取付をして貰ったのですが、このシュノーケルは大気圧センサーへの水の直撃を防ぐことはできるかも知れませんが、川を渡ったりと言ったオフロードで使用する人では、どこまで保護できるのか疑問です。

通常オートバイに使用される電子機器では防水対策が入念におこなわれているはずであり、悪天候程度で故障するとは思えません。
別の書き込みでは「ECU内は樹脂で満たされていてカバーを開けることも出来ない」と言ったものもありました。
ディーラーによると、屋根付きの車庫に保管しておいただけで上記不具合が出た車両もあるとの事で、本当に浸水だけが原因なのか、疑問が残ります。