すごーい!





ウラルは11月3日、同社サイドカーの2019年モデルを発表した。
エンジンを中心に多数の改善がおこなわれている。



具体的な改善内容はウラル関西のサイトからも知ることが出来る。
この中から気になった改善箇所をピックアップしてみた。
(画像はウラルUSAのサイトより転載)


URAL_2019GearUp_27[1]
最大の変更点はやはりエンジンだ。
エンジンフィンの数を増やして冷却効率が向上している。
内部のオイル経路も変更されているらしい。
ヘッドカバーは従来の中央1点留めから4点留めに変わりデザインも変更された。
従来のヘッドカバーはオイルが漏れやすく、オイル漏れを止めようとしてボルトを強く締めすぎると雌ネジをねじ切ってしまうことがあった。
四方4点留めになればオイル漏れも減るのではないだろうか。

またインジェクションボディがケイヒン製に変更され、取り付け位置も上寄りに変更されている。
ケイヒン製インジェクションはウラルがインジェクション化されるときに検討されたが、供給数の関係で折り合いがつかず見送られたと聞いたことがある。
ケイヒン製が採用できるほどの台数が売れているということなのだろうか。

インジェクションについては、従来のインジェクションボディ下にセンサーのコネクタが出ており、これが靴に接触して靴が傷だらけになってしまう問題があった。
以前、この事をウラルジャパンのブラド社長に指摘したところ「本社に伝える」との回答を貰っていたが、新型では取り付け位置が変わっており、本当に改善されたようだ。
私の意見だけではないとは思うが、要望は出してみるものだ。


oil-circulation-engineering-sump[1]
オイルパンは、地面とのクリアランスはそのままで容量が増加され、オイルポンプも強化されている。
これにより、オイル量が従来の2.1リッターから2.6リッターに増加している。
大容量オイルパンは以前からオプションで存在したが、ディーラーによると「装着を推奨しない」との事だった。
理由はオイルポンプの能力がそのままでオイルパンだけ容量が増えても意味がないからだそうだ。
社外の強化オイルポンプも発売されているが、今回メーカーが正式に対策したということだろう。

【11/12追記】
オイルポンプの吐出量自体は変わらないそうです。
【追記ここまで】

URAL_2019GearUp_7[1]
ギアアップに装備されていたガソリンタンク上の小物入れがオプションとなった。
この小物入れ、使い勝手が良くない上に細いキーで開閉するので、キーを折ってしまうこともしばしばありユーザーからの評判が良くなかった。
小物入れが無い分、ガソリンが少しでも多く入るので、個人的にはこちらのほうがありがたい。

URAL_2019GearUp_28[1]
ホイールハブが前後、側車とも共通のものとなり、ホイールの使いまわしが出来るようだ。
ウラルはリヤタイヤが早く消耗するので、タイヤローテーションが出来るようになればタイヤを最後まで使い切れるから経済的だ。
また、リムは供給元が変わったらしく、材質も変更されているらしい。
せっかくそこまでやるなら、いっそブレーキローターも共通にしてしまって、移設時の付け替えの手間を無くして欲しかった。


このように見た目だけではなく、性能も大きく改善されているようだ。
旧モデルのユーザーである私の興味は、これらの新しいパーツが自分のウラルにも付けられるのかという点だが、エンジン周りは大きく変わっているので流用は難しいかも知れない。
流用できるとしても結構な値段がしそうなパーツばかりだ。
これらが最初から付いて来る2019年モデルは、かなりお買い得と言えるかも知れない。