直系





ホンダは8月23日、モトクロス競技専用車「CRF450R」をベースに、公道での走行に必要な保安部品などを装備し、本格オフロードモデル「CRF450L」を9月20日(木)に発売すると発表した

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 パワーユニットはCRF450Rに採用されている水冷4ストロークOHC(ユニカムバルブトレイン)4バルブ単気筒エンジンをもとに、バルブタイミングなど細部の仕様を変更。低回転域の粘り強さと、中回転から高回転域にかけての扱いやすい出力特性を実現。オフロード走行での優れた扱いやすさと公道モデルとしての環境性能を高次元で両立し、6速ミッションの採用により一般道を使用した長距離移動時の快適性を確保しています。

発表されたスペックだけを見て、この車両を甘く見てはいけない。
少なくとも林道ツーリングしかしないような人が、ちょっと高級なバイクぐらいの認識で乗ってしまうと後々後悔すること間違いなし。



競技用車両の公道モデルということで、「オートバイ」のサイトでCRF450RXとのスペック比較表が載ってるのだが、これが大変興味深い。

まずエンジン、最高出力は18kW(24ps)。
CRF450RXの最高出力は非公開だが、50psぐらい出ていると言われているので、約半分に抑えられていると思われる。
これは公道での乗り易さを考慮して圧縮比を落としていることが関係していると思われ、コンピュータチューンで元通り、というわけには行かない。
また、ミッションは新たに6速とされ、5、6速はオーバードライブとなっている。
このあたりは燃費向上が目的だろうか。
燃費が向上した分、専用のチタン製燃料タンクの容量はRXの8.5リッターから7.6リッターに減らされ、保安部品などの重量増に対応したのだろう。
それでも車重は15kgも重い131kgだ。
6速ミッションを搭載するためフレームは新設計され、キャスター、トレールも変更。
シート高は下げられ、最低地上高は上げられている。

このように、レーサーに保安部品を付けただけとは言い難いほど、ほとんどの部分に手が入っていることがわかる。
それだけ現在の保安基準に対応することが難しいのだろう。

それほどの変更をして公道仕様になったとは言え、レーサー直系であることには変わりなく、生半可な気持ちでこの車両を維持するのは困難だ。
それは、この車両のメンテナンスサイクルを見ればわかる。

  • エアクリーナーエレメント/6ヵ月毎に点検、3年毎に交換
  • エンジンオイル、オイルクリーナー/1000km毎、または4ヶ月毎に交換
  • フューエルフィルター/3000km毎、または1年毎に交換
  • 冷却水/3年毎に交換
  • 吸気バルブ・排気バルブ、ピストン、ピストンピン、ピストンリング/3万km毎に交換
  • クランクシャフト、クランクシャフトベアリング、カムチェーンテンショナー/3万km毎に交換
  • トランスミッション/3万km毎に点検
  • 点火プラグ(イリジウム)/3万km毎に交換

※CRF450Lはモトクロス競技専用車両であるCRF450Rをベースに、公道走行に必要な装備を追加し法規に対応させることで公道走行を可能としたモデルです。Hondaの2年保証の適用とCRF450Lの性能を維持し、長くご愛用いただくためには、Honda指定のスケジュールに沿ったメンテナンスと部品交換が必要となります。

1000km毎のオイル交換、3万km毎のエンジンオーバーホール…。
レーサーとして考えればライフは長いほうだろうが、それでも一般的なバイクとは比べ物にならない。

129万6千円が用意できるから、買える乗れると言うものではない。
これらの条件を満足できる覚悟のある人だけが乗ることを許される、特別なマシンだ。