IGAYA



オートバイ用品販売のプロトからオリジナルシートバッグ「IGAYA」シリーズが発売された。
IGAYAのブランド名はプロトの本社所在地である愛知県刈谷市井ヶ谷町に由来している。

今回発売されるIGAYAブランドのシートバッグは次の3種類。

デイツーリングシートバッグ


日帰り~1泊のツーリング用途に向けた、容量20~28Lのシートバッグ。


ロングツーリングシートバッグ


1泊のキャンプツーリングや 複数泊のツーリングに向けた、容量42~50Lのシートバッグ。


キャンプツーリングシートバッグ



長期のキャンプツーリングに向けた、容量50~64Lのシートバッグ。


IGAYAシリーズの特徴として、バイクへの積載による重心の上昇と乗り降りのし易さを考慮して、バッグの高さを抑えた形状としている。
また、上面のフラップを大型化し、バッグ全体を覆う構造とすることで雨天走行時の浸水を遅らせる構造としている。


長期ツーリング用シートバッグは、これまでタナックスの独擅場(どくせんじょう)だったが、そこにプロトが新ブランドで参入してきた形だ。
後発であるIGAYAはタナックスの製品とどう違うのか、キャンプツーリングシートバッグを例に比較してみた。

比較対象は私も愛用しているタナックスのキャンピングシートバッグ2だ。

画像を見ても分かる通り、キャンプツーリングシートバッグ(IGAYA)はキャンピングシートバッグ2(タナックス)を研究して開発されていることは明らかだ。

生地は両製品とも引き裂き強度1680D(デニール)のバリスティックナイロンが使用されている。
タナックスはフラップにPVCレザーを使用して防水効果を高めているが、IGAYAは中間にPVC防水シートを挟んだ三層構造の生地を使用している。

通常時サイズはタナックスが350(H)620(W)350(D)mmに対して、IGAYAが310(H)600(W)350(D)mmとなっていて、高さと幅が若干小さい。
また、容量拡張時サイズはタナックスが左右100mmずつ拡張して820(W)となるのに対し、IGAYAでは左右65mmずつ拡張で730mmに抑えられている。
このため、トータル容量としてはIGAYAのほうが小さい。

両製品とも左右から気室にアクセスでき、両サイドにはポケットが装備されるが、タナックスにある、サイドポケットを取り外してポーチとして使用できる機能はIGAYAにはない。また、ドリンクホルダーもIGAYAには装備されない。

タナックスはフラップの下に巾着状の物入が付くが、IGAYAにはなく、代わりにフラップ裏にメッシュポケットが装備されている。
フラップ上のバンジーコードや、ロールマットなどを固定できるホルダーコードも両製品に装備されている。

こうして比べるとIGAYAは目新しい機能が無く、サイズ感以外では特にIGAYAを選ぶメリットが無さそうに思ったのだが、価格を見て驚いた。

税抜き定価でタナックスが2万2千円に対しIGAYAは何と1万2千800円。
タンクバッグ並みの値段でシートバッグが買えてしまうのだ。
これはタナックスにとっては脅威だろう。
この価格なら、お試しでも買いやすい。

IGAYAの実際の使い勝手はどうなのか、ちょっと気になってきた。